たまごとニワトリ、その“親子関係”を知ることが物価高の今、家計を守るヒントになるかもしれません。都内のスーパーでは…
東京・練馬区 スーパーアキダイ 秋葉弘道社長
「ブラジル産の鶏肉は(コロナ禍)以前は、2キロで大体780円で販売していました。そのあとコロナ禍になって、2キロで1580円まで上がりました。いま少し下がってきまして。円安も落ち着いてきた、コロナ禍も落ち着いてきたということで」
去年6月には2キロ1580円で販売していたブラジル産の鶏肉を、13日は1180円で販売。主産地での生産状況が回復し、輸入鶏肉の価格の高騰が落ち着きを見せ始めているのです。一方、国産の鶏肉は…
東京・練馬区 スーパーアキダイ 秋葉弘道社長
「(国産鶏肉は)100グラムあたりで当店で売っているもので以前は88円でした。それが98円になって今は108円。一生懸命安く売っている状態です。今までにない高値が続いている状況」
国産鶏肉は年末年始に需要が増え毎年高くなりますが、それ以降も価格が下がらず、2割ほど高い状態が続いているということです。
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また鶏といえばたまごですが…
客
「たまご、昨日ほかのスーパーでなかったです。値段もちょっとずつ上がっています」
実は食肉用としてスーパーでおなじみの「若鶏」と、たまごを産む「親鶏」とは全くの“べつもの”。農林水産省によると、鳥インフルエンザは「親鶏」の鶏舎で多く発生しているため、たまごが記録的に高騰。一方、「若鶏」はエサとなるトウモロコシなどの飼料の高騰が原因。つまり親子関係にあるたまごとニワトリは、実は全く別の原因で高騰しているのです。
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長引く物価高が“ダメ押し”となっている業界もあります。“コロナ禍”でのおうち需要で大ブームとなったから揚げ専門店です。富士経済によると、専門店は2017年は920店舗でしたが、2021年には3倍以上の3100店舗に拡大。しかし、そのから揚げ専門店が今“大きな岐路”に立たされているというのです。
中津からあげ渓 戸越銀座本店 原口 啓さん
「2店舗くらいはもしかしたら閉店する、しめようかなと思っている店舗もありますね。(原材料の)価格高騰では苦しんでいますね」
こちらの店では、から揚げに使う国産若鶏のもも肉の仕入れ値は2割上昇。ほかにもから揚げを揚げる油や、衣に使用する粉なども2割上がり、さらに電気ガスなどの光熱費も大きな負担となっています。
中津からあげ渓 戸越銀座本店 原口 啓さん
「ラーメンでいうと今は1000円が当たり前になったが、からあげはB級(グルメ)。安くておいしいというのがあるので(値上げできない)」
さらにから揚げ専門店にとって逆風となったのが…
客
「テイクアウトは減っているのかなって気はします」
テイクアウト需要の減少です。店舗数を調べた調査会社は、テイクアウト限定の店は今後ますます厳しい状況に追いこまれると予測しています。
富士経済 神崎美央さん
「今後イートインの回帰ですとか原材料の高騰が相まって、かなり閉店というのが目立ってきているのかなと」
ブームの裏側で“過剰な競争”が起きていた、から揚げ専門店。こちらのお店は今後、国内の店舗を閉店するといいます。
中津からあげ渓 戸越銀座本店 原口 啓さん
「インドネシアの方に1月に(店舗を)オープンしたんですけど、(仕入れ)価格の上昇が続いていますので海外というものにも目を向けたくなった」
生き残りをかけて、海外でのから揚げ専門店の出店を強化する方針だといいます。物価高が続く日本から脱出する動きが起きています。
(2023年2月13日放送「news every.」より)
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